Unagi Club
18 February 2026
5 min read
Vol.11 見慣れたものに、新たな価値を
日本人には馴染みの深い、南国の花として知られているハイビスカス。 沖縄のイメージが強い方も多いのではないでしょうか。
実は、ハイビスカスはマレーシアの国の誇りとして知られていることはご存知でしょうか。
LISETTE
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日本人にとって、ハイビスカスは
南国の花、沖縄、リゾートやバカンスを思わせる存在かもしれません。
明るくて、少し非日常で、どこか「飾り」として記憶されている花。
けれど、マレーシアにとってハイビスカス――
ブンガ・ラヤは、まったく違う意味を持っています。
それは国を象徴する花であり、誇りであり、歴史であり、アイデンティティそのもの。
そしてNala Designs にとってもまた、この花は単なるモチーフではありません。
この花を「そのまま描く」ことではなく、一度分解してみることから、すべては始まりました。
あまりにも身近で、気づけば「そこにあるのが当たり前」になっていた花。
だからこそ、一度立ち止まりました。形を解き、構造を見つめ直し、
花そのものではなく、そこに宿る感情やリズムをすくい取るように。
そうして生まれたのが、
Nala Designsの愛されるブンガ・ラヤのデザインです。
それは一目でハイビスカスだと分かるものではありません。
けれど、どこか喜びがあって、陽気で、あたたかく、生き生きとした空気をまとっています。
「これは何の花です」と説明しなくても、感情として伝わるものがある。
Nala Designs が大切にしているのは、そういう在り方です。
この考え方から、私たちは多くのことを学んできました。
ある人は「もう見慣れたもの」と言い、
視点を変えれば、そこに「可能性」が見えてくる。ありきたりだと思われているものも、
見え方次第で、何度でも新しい物語を生み出せるのです。
昨年のコレクションで登場した赤いプラスチックの椅子も、同じ発想から生まれました。
日常の風景に溶け込み、美しいとも、特別とも思われてこなかった日用品。
けれど角度を変えて見つめると、そこには懐かしさや温度、人の暮らしの記憶が宿っていました。
Nalaは、これからも見慣れたものに、少し違う角度から光を当て続けます。
そうすることで、一輪の花はただの花ではなく、
それぞれの記憶や感情と結びつき、新しい物語を紡ぎ出していくのです。
Unagi Clubでは、これからも知られざるNala Designのエピソードをご紹介していきます。
どうぞ、お楽しみに。





